中村さんが遠く残波岬を臨む高台の土地と出会ったのは2013年。豊かでありながら厳しい沖縄の自然環境と戦いながら、余暇を過ごすための理想郷をコツコツと作り続けてきました。 「台風が来たら木は薙ぎ倒されるし、ハチやハブ、マダニも薮のなかに潜んでいる。これまで既成の作業服で作業してたんですが、どうにもしっくりこない。そこでファッショナブルなオリジナルユニフォーム作りを実践しているOUCにオーダーメイドの作業着が欲しい、と相談したのがきっかけです」

そして完成したのが2型4種類のワークウェア。鳶職人の手甲・脚絆から着想を得て手袋や長靴と組み合わせたときも快適なロングリブを採用し、ビビッドなイエローをアクセントに使用した、既成品の作業服とは全く異なるものができあがりました。

「庭仕事はもちろん、愛車の整備など様々なシーンで活用できると思います。一般販売も予定していますので、ありきたりのモノでは納得しない人にこそ身につけてもらいたいですね」

現在、中村さんは沖縄で地域貢献と雇用創出のために様々な取り組みをおこなっています。「いまは私邸の近隣で水耕栽培のレタス農園や自然食品販売店、保育園の運営などをおこなっています。沖縄の方々の暮らしを支えつつ、僕の周囲の音楽家たちがスランプに陥った時に気分転換できる場所になったら理想ですね」

実は中村さんがオリジナルの作業着を作りたいと思ったのも、そんな周囲への心配りの一環でした。
「ドリカムのツアー運営や沖縄での事業展開にあたり、様々な職人と出会いました。そのなかで尊敬する職人の方々が気分良く仕事ができる機能性や安全性を担保しつつ、周りの人が憧れるようなデザインの作業着があれば、より優秀な人材が周囲に集まってくれると実感しています」

50万人もの動員数を記録するドリカムの〝番頭〞として、常にショーのクオリティから運営まで目を光らせてきた中村さん。中村さんの思いとOUCのこだわりが詰まったウェアが完成しました。