プリントについて
企業ユニフォームの製作において、デザインだけでなく縫製やプリントなどの品質の高さが重要なのは言うまでもありません。ここではOUCにとって重要なディテール製作を担う職人たちをご紹介いたします。
初鹿 哲也
プリント事業部 責任者
OUCプリント事業部の責任者、初鹿氏。幼少期から家業であるスポーツ関連のユニフォームやプリント事業に親しみ、OUCへと参加。印刷機の保守運営技術者や印刷用シートの開発などの経験も持つ、ユニフォームプリントのすべてを知り尽くした職人です。
スポーツウェアで培った
高耐久&精密なプリント
頻繁に洗濯を繰り返す必要があるユニフォームでネックとなるのが、プリントの耐久性です。せっかく会社ロゴを大きく施したにも関わらず、着続けているうちにプリントが剥がれてしまってはコストを圧迫するだけでなく大切なCIを毀損することにもつながりかねません。
OUCのプリント事業部では、洗濯強度はもとより色再現性に優れたプリントを実施しています。その責任者である初鹿氏は長年スポーツウェアメーカーやオリジナルチームユニフォームのプリントをおこなってきた職人。プリント用溶剤の成分のばらつきを嗅ぎ分けられるほど優れた感覚と経験を武器に、高品質なプリントをおこなっています。
「一般的に圧着プリントをおこなう場合は、カッティングの手間を取り除くために枠や下地付きのデザインにすることがほとんどであり、小さな級数のフォントの再現も難しい。しかし、我々は独自の手法を取り入れることで企業ロゴのみを切り抜いてウェアに施すことが可能です。ユニフォームで最も分かりやすく企業のCIを周囲に伝えるのはプリントであるという信念のもと、誇りを持って仕事に取り組んでいます」
プリントの工程
-
STEP 01
イラストレーターのデータをもとに、圧着プリントに適したデータへと調整をおこないます
-
STEP 02
圧着プリント用のシート専用のプリンターでデータの印刷をおこないます
-
STEP 03
こちらが印刷が終わったシート。この状態ではまだデザインが転写されたのみの状態です
-
STEP 04
転写されたデザインをもとにカッティングナイフで切り抜きをおこないます
-
STEP 05
切り抜きが終わった状態。下部分の細かな文字までひとつずつ職人が切り抜きます
-
STEP 06
小さなプリントの場合はアイロンを使い、水平や中心をしっかり出して圧着をおこないます
-
STEP 07
専用の圧着機はその日の気温やプリントの種類によって温度や圧着する時間を設定します
-
STEP 08
プリントが完成。数々の工程を経ることで、高品質なロゴ印刷が可能になります
(左) 反射プリントは現場で作業する従業員の命を守る手段といっても過言ではありません。OUCでは反射率が高く、洗濯を繰り返しても劣化しづらいプリントを採用しています。
(右上) OUCプリント事業部ではプリント用シートの開発からメーカーと共同でおこなっています。その品質のチェックも初鹿氏が担当しており、スポーツメーカーからも高い信頼を寄せられています
(右下) 洗濯耐久性や発色性を確認するために、何百というサンプルを作成し、洗濯を繰り返してデータ取りをおこなっています。またシートのロットやカラーによって耐久度も変わるため、頻繁にチェックをしています。
職人のこだわりが生んだ
緻密で美しいプリント
圧着プリントでは1着ずつデザインを切り抜くという、気の遠くなる作業が必要です。しかしエッジがしっかりと表現されつつ耐久性を確保するためには欠かせない作業です。OUCでは国内の熟練した職人が作業を担当。初鹿氏の考案した独自の手法によって作業効率を高め、ユニフォームへの高品質な圧着プリントの導入が可能になりました。
刺繍について
オリジナルユニフォーム製作で重要なのが社名を主張する刺繍やワッペンです。その製作もまたOUCの強みのひとつ。日本有数の高い技術を持つ刺繍部門が大切な御社のロゴやメッセージをユニフォーム上で緻密に表現いたします。
河野 通朋
刺繍事業部 責任者
OUCの刺繍部門の責任者は40年以上の経験を持つ職人、河野通朋氏。海外の有名ブランドから厚い信頼を寄せられる技術と経験を総動員し、ハイクオリティな刺繍を仕上げます。スタッフの個人名を入れるなど、1点からの小ロットに対応できることも強みのひとつです。
“会社の顔”を
確かな技術力で表現する
企業の顔となるユニフォームを作るなら、やはり企業名やロゴは必須です。ユニフォームに直接刺繍をほどこしたり、刺繍ワッペンをあしらうことでユニフォームは格段に高級感が出てスタイリッシュに見えます。OUCではこの刺繍に力を入れており、ハイブランドからもその技術を信頼されているほど高い技術レベルを誇る刺繍部門を擁しています。
ユニフォームへの名入れやワッペンの製作に使うのは、ジャカード刺繍という手法です。この手法では、まず刺繍したい柄のデータをコンピュータで作成します。そのデータをもとに、コンピュータ制御された何台もの自動刺繍機を使って、同時にスピーディーに刺繍をほどこしていきます。
刺繍機には12本の針がセットされているので、最大12色まで使用可能。そのため、複雑な色柄も表現できます。しかし、ただデータを作るだけでなく、糸の向きや密度、打ち込みの速さやテンションなど、さまざまな要因を考慮しなければならないため、美しい刺繍に仕上げるには熟練した技術と経験が必要とされます。品質に対して妥協を許さないOUCの刺繍は、きっとお客様にご満足いただけることでしょう。
刺繍の工程
-
STEP 01
仕様書をもとに刺繍データを作成します。糸の向きなどにより緻密さや立体感も変わるため重要な作業工程です
-
STEP 02
ずらりと並んだ自動刺繍機にワッペンのベースとなる生地をセットします。生地の色選びも重要なポイント
-
STEP 03
刺繍機がスピーディーかつ正確に刺繍をほどこしていきます。この大きさと細かさで、完成まで約30分
-
STEP 04
ワッペンの周囲の生地を切り取る時は半田ゴテを使います。機械を使うよりも正確で、ほつれが出にくくなります
(左) OUCオリジナルの刺繍ワッペンをいくつか作ってみました。ロゴだけでなくイラストも忠実に再現できることがお分かりいただけるでしょう。ワッペン自体の形状も自由にデザインできます。細かい文字までしっかり読み取れる緻密な刺繍にも注目してください。
(右上) OUCのロゴをユニフォームの胸元に直接刺繍した様子。細かく複雑な文字も正確に表現できています。立体感が生まれるため、高級感ある仕上がりです。
(右下左) 最新式の自動刺繍機を導入しており、大きなロットにも対応できます。品質管理も徹底しているため、クオリティも非常に安定しています。
(右下右) 自動刺繍機で使える糸は全色ストックしているため、あらゆるオーダーに即座に対応できます。色味もしっかり検討するので、イメージ通りの刺繍ができます。
精度の高い刺繍のためには
データ作りが最重要
刺繍は途中で糸を切ることができないため、一筆書きでデータを作成します。その際、糸の向きや密度によって刺繍の出来栄えは大きく変わります。細かい部分やカーブした部分は特に表現が難しいため、データ作成の精度がとても重要になります。難しい柄の場合は、何度も作り直して精度を上げていくこともあります。